2018年の日記㉜
『ルーツ』
うちの町は、平成の大合併でいくつかの町と合体して(笑)当たり前だが以前より大きな町になった。
合併前の町の歴史書に、父方の曽祖父の名前が載っている。
何でも曽祖父は、街にどデカい工場を建てたらしい。
そしてその資産を祖父が一代で食いつぶし、我が家は貧乏の歴史を新しく歩みだした。
その、ぐうたら呑気な性格は、見事隔世遺伝で私に受け継がれた。
(じゃかましいわ!!!!)
で。
その歴史書に載っていた曽祖父の名字が、現在の我々の名字と違う。
『第二次世界大戦中に、あまりにも同じ姓が多かったので、改姓命令が出た』
と昔、誰かに聞いてずっと信じてきたのだが。
ふと気になって調べてみたが、第二次世界大戦中に、そのような事実があったとは少なくとも私が調べた限りでは無かった。
不敬罪に当たりそうな名字の方が、変えさせられた事実はあったようだが、元の名字はそんな大仰なものではない。
母に聞いてみた。
母も他所から嫁いできたので、あまり詳しい事を知らなかったが、その要領を得ない話を要約すると。
昔、平家の落人が逃げて来て、1つの部落を作り、固まって暮らし始めた。
周りから差別され、被差別部落が誕生した。
第二次世界大戦中に、その被差別部落の住人と周りの住人を区別するために改姓させられた。
という事らしい。
(追記:調べたら全く事実と異なるという事が分かりました。
大変失礼致しました。
事実は、場所を特定出来る内容となっておりますので、
伏せさせて頂きます)
事実かどうかは定かではなく、母も近所のおばあちゃんに尋ねたら、いつもは優しいおばあちゃんに、
『お前はそんな事を知らなくていい!!!!』
と凄く怖い顔で言われたので、アンタッチャブルな事なんだなと悟り、それ以来尋ねる事は無かったのだという。
私も、どうやら昔は被差別部落だったという事は何となく知っていた。
もちろん現在は差別も何もない。
平和な部落だ。
人は(少なくとも私は)自分と違う人間に対して自分の中でカテゴライズする。
そうしないと未知の存在になり怖いから。
自分の理解の範疇を超えると人はパニックになる。
そしてカテゴライズ出来なかった未知の人間を恐れ、区別する。
区別はやがて差別に変わる。
私は、自分を、自分の病気を区別し、差別する人間を恐れてきた。
だけれど、それは自分が傷つきたくないから、私の方から、
『分かってくれない人』
と区別してきたのだろうと思う。
ちゃんと説明したら分かって下さる方もいるかもしれないのに。
はなから諦め、区別してきた。
私には好きな人がいるが、やはり嫌われるのが怖いから、説明もしないで区別していたのだと気付いた。
それは彼に対してすごく失礼だった。
本当に申し訳ないと思っているし、深く後悔もしている。
ごめんなさい。
でも、もう全てが遅いのだ。
しかし、私は凄く遅くなってしまったがちゃんと気付けた。
褒めてくれていいんだよ?
(偉そうに言うんじゃない!!!! )
今度は、ちゃんと言おう。
『あのね』